住宅ローン残債ありで自宅を売却する場合

住宅購入は一生のうちでも最も大きな金額の買い物となるケースが多く、一括での支払いは困難なケースが多いことから、勤労者世代のうちの住宅ローン利用者はおよそ4割となっています。

その返済期間は最長で35年。貸付を行う金融機関においては、完済年齢に制限を設けている場合がほとんど。購入時期は30歳前後であることが多く、仮に30歳で住宅ローンを利用し35年で完済するなら65歳までの返済期間となります。

完済まで購入した家に住んでいられれば良いですが、返済期間がこれだけ長くなると、この間に自宅を売却したい、しなければならないといったケースも珍しくありません。 さて、ローン返済中、残債ありでも自宅の売却はできるのか? 条件はありますが、売却することは可能です。

住宅ローン残債を一括返済できることが売却の条件

住宅ローンをご利用中の方であれば、もちろんご存知のことではありますが、 住宅ローンなどで借り入れて家を購入した場合、住宅ローンの融資元(銀行など)に抵当権が設定されています。まだローン残債がある段階でこの抵当権を抹消するには、 残債を一括返済することが売却の条件となるわけですね。

売却金額が残債と同額以上の場合

売却金額が残債と同額か、それ以上の場合。どれくらい返済済みかにもよりますが、 残債は住宅購入時の金額よりも大きくなることはありませんから、ご自宅の不動産価値が大きく下落していない場合がこれにあたります。この場合、問題なく売却することが可能です。

  • 住宅ローン残債 ≦ 売却金額 ⇒ 売却

売却金額が残債よりも小さい場合

近年では、不況などの影響で不動産の価値が下落し、思うような金額で売却できないケースがかなり多くなっているようです。もしも残債よりも、売却金額が小さい場合には、残念ながら抵当権を抹消できないため、売却することは基本的には不可能です

  • 住宅ローン残債 ≧ 売却金額 ⇒ 売却は不可能

売却金額が残債よりも小さく、その不足分を借り入れ

しかし、残債より売却金額が少ない場合でも、その不足分を新たに借り入れて一括返済するという方法があります。銀行などのフリーローンや借り換えローン、住み換えローンなどがこれにあたります。

  • 住宅ローン残債 ≦ 売却金額 + 新たな借り入れ ⇒ 売却

売却金額が残債よりも小さく、その不足分を自己資金で補填

また、ローン返済中ですからこういった可能性は少ないですが、売却金額のほかに自己資金を用意できる場合でも同様に、売却することが可能です。

  • 住宅ローン残債 ≦ 売却金額 + 自己資金 ⇒ 売却

つまり、売却金額が残債に満たない場合でも、なんらかの手段で一括返済することができれば売却することができるということになります。

これから住む家を新たに購入しなければならない場合

住宅ローン残債ありの自宅を売却して、実家など別の家に引っ越すという場合なら、 上のように売却ができるかどうかだけを考えればよいですが、売却と同時に新たに家を購入しなければならないケースではどうでしょうか。

売却金額が残債と同額以上の場合

この場合でも、売却金額が残債と同額かそれ以上の場合なら、売却完了後に新たにローンを組むなどして、新たに家を購入するだけなので問題ありません。

  • 住宅ローン残債 ≦ 売却金額 ⇒ 売却完了 ⇒ 新たな家のローン

売却金額が残債よりも小さいなら、その不足分と新たな家のローンを

売却金額が残債よりも小さい場合では、不足分と新たな家を購入する分の金額をまとめて借り入れる、買い換えローン、住み換えローンなどを利用することで、売却および購入することができるわけです。

  • 住宅ローン残債 ≧ 売却金額 + 新たな借り入れ ⇒ 売却
    ※新たな借り入れ = 不足分 + 新たな家の購入金額

この場合、残債に対しての不足分のみを借り入れるよりも、高額借り入れとなるため、 返済期間は長くなるものの、低金利での借り入れが可能となります。さらにここ最近では、マイナス金利などの影響で住宅ローン金利も引き下げられ、長く下げ止まりといわれていた住宅ローン金利が、これまででもっとも低いもとのなっています。

住宅の買い換えだけに限った話ではありませんが、金利負担分という点で考えるなら、今は借りどきともいえます。

自宅売却の大きなポイントは売却価格がいくらになるのか

このように住宅ローン残債ありで自宅を売却する場合には、売却価格がいくらになるのかによって、大きくプランが変わってきます。まず最初にいくらで売れるのかを知っておかなければ、どのように動けばよいのか計画を立てることすらできません。

まずは不動産業者に査定してもらう、最低3社以上に査定依頼をして、査定額をしっかりと比較することで、より信憑性のある売却可能額が見えてきます。